家具雑貨工房 ki-kiru(きーきる)

木の家具や雑貨は見えない部分が肝心です。隠し事はありませんよ、全て公開しています。
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お母さんの机

お母さんの事 4

お母さんが退院しました。

私は仕事中だったので、彼女の運転で広尾に帰りました。

道中、まだ痛々しい状態のお母さんは帯広市街から帯広飛行場のわずか20kmほど進んだ辺りで気分が悪くなってしまったそうです。

早く家にたどり着きたい彼女のつま先はわずかにアクセルを踏み込んだのでしょう。

彼女の話によると、「アッ」という間に後続車が近づいたかと思った瞬間、その一般車両はパトライトをグルグル灯したパトカーに変身したそうです。

そのパトカーの中に乗せられたら彼女は、お母さんの様態を思うと気が気でなかったでしょう。

彼女はつい先日まで正真正銘のペーパードライバーだったので、車の運転そのものが苦手なだけに、それほどスピードを出していたとは思えません。

こんな時くらい事情を聞いて広尾町まで誘導するなり、柔軟な対応をしてくれても良いのに・・・と思うのは私の勝手でしょうか?

私はそんな警察がダイッキライです。

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お母さんの机

お母さんの事 3

手術から一週間ほど経ちました。

お母さんは日に日に症状が改善していきましたが、まだまだその痛々しさはあまり変わりません。

私は会社が近いこともあり、毎日病院へ様子を伺うことが日課となっていました。

ある日、病室から帰るエレベーターを待っているとき、偶然会社の配送係のK野さんと出くわしました。

K野さんのお母さんは数年前に脳梗塞で倒れて、ずっと同じこの病院で入院していました。

お互いにお母さんの状態を説明しあいましたが、K野さんのお母さんはもう既に誰が話しかけても一切反応が無いそうです。

当たり前かもしれませんが、それでも毎日話しかけにくるんですね・・・


ここは脳神経外科病棟です、少し離れた病室から「おーい、おーい」と延々と大声を上げている男の人がいたり、手足を体ごと拘束されている人や財布を盗まれたと、被害妄想を看護師に訴える人などが普通にいます。

そんな中、お母さんの病室に凄く明るい奥さんが入院してきました。

その人は誰にでも明るく話しかけるので、私たちもすぐ仲良しになりました。

聞くと、広尾町から来たとのこと。彼女とお母さんも広尾の住人だと伝えると、話はいっきに膨らみました。

奥さんは、「今日は、お母さん吐き気がひどくてね。」などと、日中のお母さんの様子を教えてくれたりして、気遣ってくれました。

その奥さんは、次の日手術でした。

術後はICUやHCUで集中治療をしますので、その経過が家族でもない私たちが知る由も無く、お母さんが別の病室に引越ししたこともあって、その後私たちはその奥さんに会うことはありませんでした。

でも、きっともう退院して広尾に帰り、また凄く明るく元気に働いているんだろうなと思います。


唐突に、お母さんの退院が決まりました。

まだ一週間くらいしか経っていませんが、ここは地域で唯一の三次救急です。急患の為にベッドを譲るのが命に別状の無い者の務めですから仕方ありませんが、ちょっと早すぎるのではないかと思いました。


お母さんの机

お母さんの事 2

翌日手術の予定でしたが、より緊急性の高い手術が入ったとの事で一日延期になりました。

その病院は、地域で唯一の三次救命救急病院なので、日常的に急患が運び込まれてきます。

「お母さんは、HCUで集中管理され病状も安定していて、命に関わる状態ではないので心配ありません」
と説明されました。

私は通常通り出勤しましたが、彼女は会社を休みお母さんに付き添っていました。



手術は無事終わりました。

その夜はHCUで経過観察。

翌朝、私たちと弟さん夫婦、叔母さん夫妻が面会に行くと、驚く程表情が戻ったお母さんがそこに居ました。


「私、しゃべりたいのに言葉が出てこなくて…このまましゃべれなくなるのかと思って、情けなくて情けなくて…。でも、もう治ったよ。しゃべれるようになって良かった…ほんとに良かったよ。」

と、お母さんはかみ締めるように言いました。


彼女の泣きそうな笑顔…みんなの笑顔がはじけていました。

お母さんも笑っていました。

私もほっとして笑っていたと思います。



その病院と私の勤める会社は、偶然にも目と鼻の先にあり、仕事が一区切りするお昼休みや退社後は毎日様子を伺いに駆けつけました。

お母さんに頭の傷口を見せてもらいましたが、とても生々しく、そして痛々しい感じがしました。

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頭にたまっていた血は頭蓋骨に穴を開けて抜いたそうですが、血液で圧迫されていた脳がすぐに戻るわけではありませんので、抜いた後は水を注入するそうです。

注入した水はだんだん吸収され、それに従い脳が元の形に戻るのだそうです。

その為、血を抜く手術はしましたが、まだ完全には症状が改善していない様子でした。


このような状況で、もう木工などやって遊んでいる場合ではありません。

以前はよく彼女とアウトドアを楽しんだものですが、お母さんが来て環境が変わり、スパッと方向転換したように、非常に柔軟な性格なのです。

今回もその例に漏れず諦めないといけないのかな…

そんな事を考えていました。

お母さんの机

お母さんの事

私が電話台の製作にとりかかったころ、彼女のお母さんの症状は日に日に悪くなる一方でした。

お母さんが痴呆の症状をみせる事は現状ではいたしかたないと思う一方で、もっと別の病気などが原因で、それが治療で改善しないものか、あれこれと悩む日々が続いていました。


そんなある日、お母さんに特徴的な症状が現れてきたのです。


「ガタンッ」と音がして、お母さんが持っていた物を落としました。

はじめは、そんなに気にしていなかったのですが、そのうち頻繁にしかも腕ごとダラッと力が抜ける感じで、持っている物が茶碗であろうが、何であろうが関係なく落としてしまうのです。

発する言葉も日に日に怪しくなり、この日は刻々と症状が悪化し、言葉そのものが出にくくなっていました。

時刻は19時くらいでしたが、心配になり帯広の総合病院に電話をしてみます。

するとその病院の看護師は今すぐ来てください、と言いました。今から仕度をしてその病院へ向かっても広尾町から帯広ですから、21時くらいになるはずで私たちは少し二の足を踏んだのですがこの際仕方ありません。

帯広の病院へ向かう道中、お母さんはとうとう話もできないようになり、明らかにおかしな状態を感じました。


ちょうど21時ころ病院に到着、救急救命受付から待合室に入ると意外にもたくさんの患者さんたちがいて、少し違和感を感じました。

なぜかと言うと、外では次々と救急車が止まり、担架に乗った人が運ばれてくるなか、まるで昼間の診療時間のようにただ単に発熱や腹痛で訪れた親子や夫婦が待合室の席からあふれるようにそこに居たからです。

「たぶん風邪だと思いますよ、お大事に」

看護師が患者にかける声が聞こえてきました。



お母さんは既に診察中。

その長い待ち時間のあいだ、私の彼女は診断結果がどう出るのか分かりませんから、当然不安を隠せない様子です。

明日の自分たちの仕事のことも眼中にないわけではありません。

彼女の弟さん夫婦も駆けつけ、ややしばらくすると診断の結果が告げられました。

担当した医者の説明によると、頭の中に血が溜まり、脳を圧迫しているためその部分に障害が出ているとの事。

病名は「硬膜化血腫」でした、明日手術です。

彼女のお母さんは長い間、たいへんなご苦労をされてやっとこの頃その苦労から開放されたはずなのに…。



かねてより高血圧で時折病院から薬をもらって服用していましたが、一昨年前の12月に腎臓の数値が異常ですぐにでも透析治療が必要だと告げられ、腕にシャントを作る手術をして昨年5月から週2回の透析治療が始まりました。

当時はお父さんと暮らしていたのですが、この病気の事はもとより、訳あって今までの生活を続ける事は心身ともに限界がきていました。

そこで彼女は、半ばお父さんから奪うように広尾に連れて来たのでした。

お母さんは「私にこんな幸せな時間が訪れるなんて思ってもみなかった」と、とても穏やかに話していました。

親戚も友達も知り合いもいないこの町で、彼女が会社に行っている間一人で寂しいに違いなく、それでも幸せだと言うお母さんの人生を思うと、何か切ない気持ちになったものでした。


それが、こんな事になってしまって…。

私は同情するほかありませんでした。

木工製作記

電話台 1

今度は電話台を作る事になりました。

それまでの電話台は私のアウトドア用の小さなテーブルを代用していたので、いかにも貧相でした。

構想を練った結果、チョッと小さめの机がイメージです。

引き出しを一つ付けるのですが、私の彼女の希望でA4サイズの書類が入るようにとの事でしたので、全体にそれなりの小ぶりの机を作る感じです。

今回は接合部をホゾ、ミゾで組む予定ですが手加工では無理ですから、買ったばかりのトリマーで挑戦します。

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トリマーでミゾを作る方法は「らくらく木工房」さんのホゾ穴開け治具をそのまんまマネさせていただきました。

アクリル板を加工して材をフェンスで挟むこの治具は、未熟な私にも正確に真ん中にホゾ穴を作る事が出来ました。

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木取りが終わり、框組になるようにホゾ穴を掘ります。

ホゾは自作テーブルソーで切りました。

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仮組してみました・・・

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ピッタリです!

手押しや自動カンナにかけてない事や、うっかりミスなどで当然あやしい所もありますが、最初にしては上出来。

目違いだって、ほとんどありません。ビックリです。






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