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家具雑貨工房 ki-kiru(きーきる)

北海道広尾町で木製品を作っています
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日記

材料の入手

今年は雪が少く、例年春先にやる国道沿いの伐採が行われていました。

私の工房の直ぐ近くの木も伐られていたので国道を管理する開発局に電話したら、「どうぞ、どうぞ、ご自由に持ってってください」との事でした。

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ハンとクワはバッサリやられていましたが、結構立派な桜は枝のみ剪定されていました。

運材はソリで引っ張り出します。
国道に出すと車がビュンビュン走っているので危ないから農地と道路用地の境を通るのですが、ここは雪があるし車も入れないのでソリを使いました。

シバレて雪が締まっていれば軽く曳けるのですが、今年は暖冬で雪が緩くソリを引っ張るのも一苦労です。

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こちらは別の山林の現場。

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2メートルある材はバイオマス燃料にまわすのでチップに加工されるそうです。
追い上げや枝分かれを去るために短く切ったドンコロはゴミと呼ばれています。
この現場管理者と地権者のご行為で運べるだけいただきました。

造材の現場は除雪されていたので運材は車まで二輪車で運びました。
現場は本当のオフロードなので二輪車を使っても相当な重労働です、二輪車に積むだけで骨が折れます。
材はニレ、タモ、クルミ。ナラも少しありました。

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これを歩板を転がせて自家用車に積み込む。
現場は工房から割と近くにあったのですが、何度も往復するとあっという間に日が暮れてしまいました。

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乗用車をこんなふうに使っていますから、もうあアチコチひどい事になっています。


かなり集まりました。
これはほとんどナチュラルエッジボウルなどの材料にする為チェンソーで半割にします。
春になると乾燥が進み割れてしまいますから、できる限り厳冬期のうちにやっておきたい作業です。
最近、古い機械ですが50ccのチェンソーを入手したので作業スピードが格段に上がりました。

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こちらはまた別の現場、某作業場の土場です。

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旭川の原木市へ上場する木の棚卸をしているところにお邪魔しました。
お世話になっている林業関係者さんたちから安く仕入れさせていただきました。

国道の剪定木や山林のゴミは承諾を得て無料でいただいていますが、自分の日当を考えると林業業者さんから購入する方が絶対安いです。
製材工場までの運材費用込み込みの価格だし、身体も車も痛みませんから。

しかし、自分で伐ったり、妻と二人で物凄く苦労して運び出したりしてゲットした材は特別な感覚があります。
そんな木を薪にして燃やしてしまう際にも、ストーブに放る瞬間に山林の現場の風景や地権者さん現場管理者さんの顔や妻の悲痛な表情がフラッシュバックするように思い出すのです。


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木工製作記

。゚+.謹賀新年゚+.゚(○。_。)ペコッ

新年あけましておめでとうございます。

昨年末、仕事納めにクルミで鏡餅を作りました。
これで、なんとなく新年を迎える準備をしたような気分になれるので、私の頭の中は相当簡単な構造になっているような気がしています。

中身よりも形が大事って事ありますよね。

皆様、今年も宜しくお願いします。m(_ _)m

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年始のご挨拶は早々にして木工のお話です。
見積もりのため赤ちゃんの歯固めのサンプルを用意する事になりました。
依頼者様から見本をいただいており、ドーナツ型の同じ形を要求されています。

先ずは旋盤で普通に丸い形を作ります。

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ドーナツ型の内側を削るのにキャッチを自作しました。

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こんな↓ふうに使います。
所定の経になるようにボックスコアビットで下穴?を空けましたが、ビットの刃が消耗していて切れが悪く、捗りません。

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思案の挙句、ビットの研磨をダイヤモンドヤスリでボール盤を使い、ビットを回しながら研磨しました。
底を削る直線刃の部分はダイヤモンドの平ヤスリで削りました。
半信半疑でしたが、まあまあ切れるようで、研磨しないよりはずうっとマシって感じです。

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内側も丸く整えて完成です。
もちろん、回転中にペーパーも掛けてますよ。

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「きぬか」とか赤ちゃんが舐めても大丈夫な塗料をぬりますか?と提案したのですが、木地のみで無塗装が希望との事。

何も塗らないと直ぐチクチク、ザラザラするんじゃないかなと思うんですが、依頼通りこのまま提出して見積の説明の際にもう一度念を押しておこうと思っています。


地元広尾町産の木でオンコ、タモ、クルミ、ナラ、サクラなどで一応用意しました。
旋盤加工は普段ほとんどやらない作業ですが、冶具や刃物の準備が出来ていれば私でも物凄く早く仕上がってしまうのだなと感心しました。

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冒頭の鏡餅も旋盤で挽いたものですが、挽物の楽しさにハマってしまいそうです。
バイトが木地に食い込んでガガガっとなると怖いですが、削り花がピュ~っと繋がって飛んでゆくと、なんだか新たな領域に踏み込んだ気がするんです。

昨年までは鳴かず飛ばずの私ですが、今年こそは木工家として飛躍したい・・・

木の乾燥

いろんな準備

12~15mm薄板から荒木取りをしています。

樹種はクルミ、キハダ、ミズナラ、マカバ・・・あと何だったけかな。

とにかく開業時から大量にあった用途不明の古い薄板をこの際に全てトレーなどに木取りして、傷んだ部分は薪にして燃やしてしまおうという魂胆です。

雨を凌ぐ設備が充実していないので屋外に保管している材料は時間が経つほどに朽ちてしまいますから今回は意を決して全部切り刻む所存です。
材料置き場から運んで更に選別するだけでも大変な作業となりました。

長手方向をアバウトに刻んで一箇所だけ直線を出します。

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直線冶具と昇降盤できりましたが、クランプがダサくて捗いきません。
改善の余地はありますが、それでも以前は定規で一枚ずつ線を挽いてフリーハンドで帯鋸に掛けていた思いをすると、こんな冶具でも作っておいてよかったなと思いました。
今度何かで儲かったらワンタッチで出来るクランプを買いたいです。

選別して薪にした材も相当ありましたが、耳を落としたので焚付も潤沢にストック出来ました。
焚付、大事です。

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四方を揃えると費やした時間に対してこんな数しか残らないかと落胆。

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でも保存状態が悪かったので仕方ないです、一見少ししか残っていないように見えますがコースターなどの板皿にするには充分な量があります。


荒木取りした材を電子レンジに二回ほどチンすると水が流れるように出てきました。
それを棧積みしてストーブの上で二週間ほど更に乾燥させます。
一度には積み切らななかったので二回に分けて乾燥させました。

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こちらは一ヶ月前にバイオ乾燥機に入れたクルミです。
広尾町内にこんな乾燥機があって助かります。

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バイオ乾燥が凄いのは天然乾燥期間が不要なので小口割れなどの痛みが出ない事。
一部小口に割れが見られますが、これは原木の状態で葉枯らし中に入っていた割れです。
端っこまで使えるので、歩留まり良いです。
普通でなら両端合わせて20~30cmくらいは去るので、これは凄い利点でしょう。

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乾燥上がりに一ヶ月から二ヶ月要しますが、天然乾燥期間が不要なので製材後1~2ヶ月で使えるのも助かります。

因みに、乾燥賃は一立米30,000円。


欠点を避けて木取り。
手前と向こうにクルミタワーが二棟出来ました、これは全て3種ほどのカッティングボードにします。

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薄板と同様に四方を揃えると随分少ないイメージ(体積で半分)ですが、数えると240枚くらいのカッティングボードが出来るようで「ふるさと納税」の駆け込み需要には間に合いそうです。
昨年は材料不足で残念な結果になったので、これで一安心かな。

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規格外になってしまった幅の狭い材や欠点をかわしきれなかった材は板ハギして丸いカッティングボードにします。
一応、仕上がり30枚分の板ハギをするんですが、クランプ不足で一度に6枚分しか圧着できません。
クランプも儲かったら増やす計画に入れないといけないんだけど、他にも必要な物があるのでいくら働いても生活が豊かになるのはまだまだ先です(涙)

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それでも、夢と希望はたくさんありますから。


隣町のえりも町の某山林伐採の現場。
個人所有の山林でご好意でタモやニレなどをいただく事になりました。
立木を切るのは忍びないですが、せっかくのご好意なので有り難くいただきます。
私の仕事に共感していただき、こうしてたくさんの方々に応援があってこれからも続けていく勇気が沸いてきます。
感謝

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今回はこの所有者の方にご理解いただき、初冬の新月に伐採し雪解け前まで葉枯らし乾燥させてから製材するという、古から伝わる理想的なタイミングを試みています。
科学的な根拠は不明ですが、日本の伝統的な木の文化が伝えるノウハウなので根拠が全く無い事は無いと思って打ち合わさせていただきました。

せっかく立木を伐るわけですし、急いで処理する必要もないので新月伐採、葉枯らしと貴重な体験をさせていただきます。

しかし、ここは結構な山奥なので、どうやって運びだそう・・・

日記

お久しぶりですm(_ _)m

気が付くと2ヶ月程更新が滞っていました。
いけませんねぇ・・・
ブログの更新が出来ないほど忙しかったのは本当ですが、それなら相当儲かってるんじゃないの?と普通なら思いますよね。
でも全然なんんですよ、貧乏暇なしって言うやつです(涙)


で、いつものダイジェストで報告させてください。


新規オープンのお蕎麦屋さんの看板を作りました。
再利用の古材の桂でCNC加工、文字に色を流し込んでウレタン仕上げ。
設置も妻と二人でやりました。
この時、凄く面白い事が起きたのですが長くなるので割愛。

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焼印の注文制作と以前納品したやつのやり直し。
失敗は私の一番の先生で、おかげで焼印の品質も安定し恥ずかしくないものが出来るようになりました。
実験台になってくれた関係者の皆様、感謝申しあげます。

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こちらは35mm×35mmの過去最大サイズ。
電気ゴテのパワーも必要で一つ上のクラスのコテを使っています。

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年末の大量受注に備えて22mmクルミ材を人口乾燥機(外注)に入れました。
挽きたての生木が一ヶ月で使えるようになります。
便利な時代になりました。
バイオ乾燥機というやつなのですが、いかにも棧棒が足りてません。
この倍は必要でしょう。
初めての付き合いだったので口出しはしませんでした。

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お盆やトレーなど仕上がりました。
展示中ではなく、乾燥養生しているところです。

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ナチュラルエッジボウルも二つだけですが作りました。
今回は試しに鉄媒染で錆染めしたのですが、ニレ(右)は凄く良い感じ、クルミ(左)は色が濃すぎて木目が目だななくなりました。
コンセプトにもよりますが、クルミやナラなど漆黒に染まるやつはアンモニア燻蒸の方が良いのではないかと考えています。

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11月に入ってすぐ、上京して渋谷のクラフト展に参加してきました。
野外イベントの参加は数年ぶりで、座って接客はないだろうと思い二日間根性で立っていて脚が棒になりました。

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こちらは毎年恒例となった妻も参加している「冬が来る前に」展。
私の展示コーナーは別にあるのですが、妻の作品の下敷きにも使われておりました(汗)

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この合同展示会が先日会期を終えて、いよいよ今年も終わるのだなと実感します。

道具

自分の道具を作る

注文の仕事の合間にこんな物を作っています。

こういうテクスチャーというのか丸ノミを使った彫り込みがマイブーム(古い?)になっているのですが、ノミの厚みが邪魔していいるようで一発で綺麗な掘りが難しく、1箇所掘るのに2回3回と刃を入れていたんです。

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これを何とか一発で彫れないかと考えて、彫刻刀を購入しました。

しかし馴染みの刃物屋さんでは私の欲しい丁度良いサイズが無くて仕方なく一寸幅の彫刻刀を買い、グラインダーで24mmくらいまで削って、試しに彫ってみるとやはり彫刻刀は厚みが薄いからなのか一発で綺麗な彫りが出来るようです。

即席で作った柄がダサいですね。

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この彫刻刀はこれで使えないことはないのですが、幅が広すぎて無駄が生じます。

で、この幅の彫刻刀はラインナップとして持っていて損はないはずなので、別途同じ一寸の浅丸彫刻刀を追加購入し、欲しいサイズに切って使うことにしました。

何故こんな無駄な事をしているかというと、馴染みの刃物屋さんの在庫を購入すると仕入れた30年ほど前の価格で売ってもらえるからです。
在庫にないものを取り寄せる場合は当然現在の価格(二倍程)になりますからね。


これを金切ノコで軟鉄部分を切って、万力ではさんでペンチでグイっとやるとパキっと折れるそうです。

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しかし、そんな言うほど簡単ではありませんでした。
いくらグイっとやっても鋼はびくともしません。もしかして鋼部分にも少し切込を入れないとダメなのかもしれませんが、そこまでやる気になれずトンカチでガンっと叩くとパキンっと汚く割れました。

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これをグラインダーで色々と削って整えて、時間は掛かりましたが新しい道具として完成しました。

彫刻刀を柄にガンガンと叩き込んだら柄が割れてしまったので麻紐で補強し瞬間接着剤で固めました。

当然、キンキンに研ぎ上げてから使うのですが、思っていた通りよく切れます。
深く彫ろうとするとムシレる感じになりますが、その点を注意すれば一彫り一発で決まります。
写真はナラの古材を使っていますが、柾目よりも板目の部分の方がサクサク切れて気持ちいいです。

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会社勤めをしていた時の先輩方が口を揃えるように「一人前なら自分の道具は自分で作るのが当たり前だ」と言っていたのですが、その手作りの道具はお世辞にも私には使いやすい良い道具には感じませんでした。

餅は餅屋というように、何故専門の業者に発注しないのだろうかと思っていたわけですが、今はなんとなく解ります。
冶具作りもそうですが、なかなか一発で思ったような道具が出来ないんですよね。

問題は今すぐにでも解決したい、そうでないと色々と間に合わないことが起きてしまうので。
そして、暇なときは腰が重い(笑)