家具雑貨工房 ki-kiru(きーきる)

木の家具や雑貨は見えない部分が肝心です。隠し事はありませんよ、全て公開しています。

 

昆布漁のお手伝いをしました 

知人の漁師、M山さんから依頼があり昆布漁のお手伝いをしました。

朝6時半に所定の場所へ行くと、海では既に漁が始まっていました。

この日は少し波があり、コンデションはあまり良くはないようでした。海に浮かぶM山さんの船を注視していると向こうから合図があり急いで港へ向かいます。

DSC_1215.jpg

港に着いた船には山盛りの昆布がありました。

岸壁から船まではかなりの高低差がありますが、奥さんの直美さんはヒョイとジャンプして船に飛び乗り水揚げを手伝います。

M山さん夫婦の愛の共同作業ですね、息ピッタリでした。私はただ感心して見ているだけ・・・

DSC_1216.jpg


M山さんは再び海へ、私たちは昆布干場へ移り手際よく昆布を並べました。

私は主に荷台から昆布を下ろす作業をしていました。

一本の長さはだいたい6mくらいでしょうか、昆布同士がくっつかないように真っ直ぐに整然と並ばれています。

私も少しやりましたが、両手に昆布を持ちながら捻じれたりしないように気をつけて中腰で後ろに向かって歩くこの作業は炎天の下では酷な作業です。

DSC_1217.jpg

特に私は要領を得ていないために体で昆布の束を持ち、その為昆布に着いている潮なのか自分の汗なのか、多分に両方なのでしょうが、とにかく体がベタベタになっていました。

しかし、労働の汗というのは生きている気がすると言うか、働いている実感があり気分がいいです。

昨年まで勤めていた会社では管理や指導ばっかりで働いている実感がありませんでしたから、会社の実働部隊のみんなには引けめや負い目を感じていました。

現場で能力を発揮できない者が管理の業務をしたほうが合理的。これが私の持論なのですが、これとセットで能力の高い技能者には高い評価をするような世の中にならないものかな・・・と、考えているんです。

乱暴な言い方ですが、遅くて下手な人が現場で作業をして管理能力のない人が指導管理している、ような気がしているんです。


などと考えているうちに時は過ぎ、いよいよ干した昆布を取り込みました。

写真の一番手前がイワユル根昆布になります。

DSC_1218.jpg

これは切り分けるところ。
DSC_1219.jpg

一連の作業が終わり気づいたことは、まわりの漁師さんたちも同じような作業をしているのですが実はやっている事が少しずつ違うんです。

それぞれに考え方があっての事なのだと思いますが、同じ海でとれて同じ環境で干しても品質が違って来るんですね・・・



初めてする昆布干しの仕事でしたが、良い体験になりとても新鮮でした。

商店の店頭に並ぶ前の商品がどんなふうに出来上がるのか、という小中学生の体験学習のようなことをこの歳になってしているわけですが、子供たちが垣間見れる部分は極一部のような気がしますし、大人だって誰でも体験できませんから私は仕合わせです。

初めてだったのでろくに役にたちませんでしたが、貴重な体験をありがとうございました。



スポンサーサイト

category: 日記

TB: 0    CM: 0

今年も木工教室が行なわれました。 

クルミの会の行事ので大樹町の子供たちを対象にした夏休み木工教室が行われました。

今回の参加者は7人でしたが、引率者のお父さんお母さんの他お婆ちゃんや幼児、地元新聞社の記者もいて終始賑わいのなか終了しました。

今年我々くるみ会が用意した題材は手作りジグソーパズルと端材を利用して子供たちの想像力に任せて好き勝手に作らせる工作の二種類。

作業台の上に端材の山。奥ではパズルに好きな絵を書いているところ。
DSC_1204.jpg

時間は朝8時30分からお昼までの予定でしたが、端材利用工作組みはあっという間に完成してしまい、残りの時間で更に自由な工作を楽しんでいました。

昨年もそうでしたが子供達のみならず、引率の大人たちまで端材で好き勝手に作り出し、最後は大人たちの方が真剣に取り組んでいます(笑) 子供たちはもう飽きたって感じですね。


子供たちを男女に分ける設定はなかったのですが、「どれにする?」と問うと男の子は工作に↓
DSC_1205.jpg

女の子はパズルにとハッキリと分かれました。
DSC_1208.jpg

子供たちの感性には毎度感心させられます。

実は我がくるみの会は秋にももっと規模の大きくなる木工教室を予定していて、その良い予行演習になった感もありました。

今回終わってみると反省点が見つかり、修正してゆくことで次回以降の企画に反映出来るわけですね。

子供たちは想像力で、大人たちは経験からの知恵で地域を楽しくしてゆくのでしょう。

category: 日記

TB: 0    CM: 0

工房の進捗 

私の工房、少しずつですが進んでいます。

約一週間前に床にコンクリートを打ちました。数日後、見切り発車でしたが100Vの電気工事をしてもらい、やっと照明や電動工具が使えるようになりました。

動力系の200Vは申請後40日以上手続きに時間が必要なのだそうで、どうしてそんなに日数がかかるのか理解できませんが私がどうにか出来る事では無いので仕方ありませんから待つしかないですね・・・

三相200Vの機械は動力の電源工事に合わせて設置予定なので、当面は今ある100Vの設備で内外装の作業をしています。

写真左奥にテーブルソーが写っています。自作のテーブルソーを駆使していた頃、もっと精度と能率の良い機械が欲しくて思い切って購入したのですが、過去の記事にも記した通り設置場所の関係で購入してから半年位してからいよいよ開封して実際に使ってみると私が望んでいた精度には程遠く、またモーターをはじめ各部品が脆弱で直ぐに正真正銘のお倉入りになっていました。

DSC_1162_20150721222841242.jpg

我がくるみ会工房に行けば作業はできますが、現物合わせをしながらやりたい加工があり一々大樹町の工房まで部材を持ち込んで調整をなんて非効率過ぎますから、仕方なくこのテーブルソーを使っています。

勿論、動力電源が敷かれるまでのピンチヒッターですが、これが有るのと無いのとでは大違いですから住宅の引越しの際に処分しなくて良かったな、と思いました。



まず最初に作ったのは簡易作業台の脚に使っている馬です、30mmのシナランバーを載せて作業台にしています。

この作業台で作っているのが網戸です。

先週の帯広市の気温は北海道の十勝地方でありながら全国で最高を記録したほどの暑さで、そこから少し離れた広尾町は帯広市より気温が低いのですが、それでも室内の作業をするにあたり窓を閉めっきりでは居られません。

広大な自然の中にある私の工房は、窓や玄関を開けっ放しにするとあっという間に色々な生物が大量に侵入して来ちゃいますから網戸の有無は特に飛んでくる虫が大嫌いな私の死活問題でした。

木製網戸の製作や張替えは、もう何度もやっているのでお手の物です。今回もピンっと上手に出来ました。

作りはこれまで通り脆弱ですが、これまで壊れて作り直した物はありません。必要にして充分ということでしょうか。
DSC_1171.jpg



こちらは私の工房ではなく、広尾町内で私と同時期に店舗を作っている現場です。
DSC_1168.jpg

有難いことに、こちらの店舗のカウンターと商品の陳列棚を作らせていただくことになり、打ち合わせと採寸のため現場に伺いました。

現場を担当している大工さんが顔なじみでしたから、設置場所の確認や工程などの話もスムーズだったので助かりました。

自分の工房立ち上げと納期が重なっているので時間的にはたいへんなのですが、弊工房の最初の仕事ですから力が入ります。

きっと良いものを作ります、ありがとうございます。

category: 日記

TB: 0    CM: 9

サクラマスを頂きました 

今さっき釣れたばっかりのサクラマスを一本まんまいただきました。

我が家に届いた時はまだエラが僅かに動いていましたから、鮮度の良いところを生で食べたくてすぐさま捌きました。

写真はウロコを取っているところ
DSC_1164.jpg

腹に包丁を入れると抱卵していて筋子は醤油漬けにしました。

三枚におろしてアラはあら汁に、半身を昆布を巻いて塩をして新聞紙にくるみ熟成させます。

半身の更に半分はルイベに、半分は刺身とカルパッチョにしました。

DSC_1166.jpg

うまかったなぁ。

ありがとう、広尾町万歳!!

category: 日記

TB: 0    CM: 0

領収書用トレー 

確定申告と家計簿のために領収書を集めて置くんですが、専用の収納が無くて整理が上手くいかない状態が続いていました。

以前から必要を感じていたのですが、既存の物を買うのも何だか気が引けるし、作ろうと思ったら簡単に作れますがその時間がなかなか取れなかったんですね。

私の場合だいたい、こういったやれば直ぐに出来そうな事がズルズルと何時まで経っても出来ていないのは、優先順位を下の方にしているだけなので、その日優先的にやれば出来るんです。

他にも必要な事があれば、これが終わった後にやればいいんです。

言葉で説明すると非常に簡単なのですが、雑多な日常の中でルーティンが出来上がっている大人にはこれが出来る人と出来ない人に分かれてしまい、できない人の方がかなり多いのではないかと思うんです。

で、私はやれば出来るオジさんになろう!と一念発起して作り出しました。



今回の材料はハンのスポルテッドです。
DSC_1134_20150716195206852.jpg

格好良く言いましたが、分かり易く言うとハンノキのボケてしまったやつですね。(もっと分かりにくい?)

こんな木、取って置いたって誰も欲しがらないだろうなと思いましたが薪にして燃やすのも勿体ないので、この際自分で使うものなので何でもいいかなぁ、くらいの感じで木取りをはじめました。

仕上がり次第では素敵になるかもしれない、という期待を込めて・・・



出来ました。
DSC_1136_201507161952084bc.jpg

時間が無いのでとにかく早く作りたくて、加工中の画像はありません。

20mmくらいあった板を二枚に下ろして、各部材に切り分けボンドで圧着しました。

底板は溝でハマっていますが、その他は木組みではありません。



塗装は今回初めて使ってみるエシャのクリアーオイルラピッドです。同社のクラフトオイルの速乾タイプです。
DSC_1137_201507161952094bb.jpg

オイルを塗布したらどんなんなるかな・・・と、少し期待していましたが、木の模様がより強調されて余計気持ち悪くなりました。(笑)

やっぱり、誰も欲しがらないだろうな、と思いましたが好みの問題ですかね。


出来上がって、使っているところ↓
DSC_1161.jpg

仕切りがあり、左から未処理、真ん中が家計簿用、右が確定申告用です。

私は使えりゃ何でもいいと思っていたし、そのうち見慣れてくれば愛着も湧くかも・・・と思っていましたが、木肌が見えないように「塗りつぶせば?」と、妻に言われました。

category: 木工製作記

TB: 0    CM: 0

エビを頂きました 

夜、住宅の呼び鈴がピンポーンと鳴って玄関へ出てみると、いつもお世話になっている地元の名士がエビを持ってきてくれました。

DSC_1157_201507152303201f4.jpg

たった今の取れたてです。

場所は秘密ですが、暗闇の水面に懐中電気をあてるとエビの目がキラリと光り、そこをタモですくうのだそうです。

注:エビが光に集まってくるのでは無いようです

私はエビがこの界隈でとれるなんて知りませんでしたから、これが何エビなのか見ただけでピンとこなかったのですが、多分北海シマエビなんじゃないかなぁ。



とりあえず、塩ゆでにしました。

部屋中にプーンと、茹でたてのカニと同じ匂いが漂います。
DSC_1158.jpg

当然、これで一杯やらせていただきました。

冷蔵庫にいつも飲んでいる発泡酒が一本しかなかったのですが、最近引っ越した今の住宅の目の前にはコンビニがあるので慌てる事はありません。

いやー、とにかく最高です。

広尾町万歳!!

category: 日記

TB: 0    CM: 0

窯上げ 

先日、陶芸家坂田雅義先生の穴窯に火入れをして一週間経ち、焼きあがった作品を取り出す作業に参加させていただきました。

↓因みに、この方は坂田先生ではありません。
DSC_1144.jpg

私も後半に釜の中に入り作業をしましたが、火を止めて一週間たっていますが中はまだ熱く、湿気の無いサウナに入っているようでした。

タオルに冷水をたっぷりかけて頭に巻いていたので、滴るのが自分の汗なのか何なのか分かりませんが、なんだか朦朧(もうろう)としてきた自覚があったので情けなく思いましたが作業を止めました。


窯の中はこのように作品が入っていました、思っていたよりも手前の方までビッシリです。
DSC_1146.jpg

この状態をイメージ出来ていれば、薪を投入する際にあんなに勢いよく奥の方に放り投げなくても良かったのだなと思いました。

多分、私は相当量の薪を窯の中の作品に思いっきりぶつけていたのだと思います。



この写真はおそらく三分の一程度窯出しした作品を新聞紙でくるんでいる様子。
DSC_1147.jpg

お弟子さんの作品もあるようですが、九割九部は坂田先生の作品です。この時点で割れていた陶器は一点のみでしたから、ホッとしました。



窯出しの作業の後、帯広市内の坂田さんの工房「師魯久窯」に伺いました。

二階がギャラリーになっていて素晴らしい作品がビッシリと陳列されていて、その中で同行した妻が一目ぼれした一点を購入しました。
DSC_1150.jpg

「一秀」の高橋さんが「購入するなら100万円は用意した方が良い」と言っていたので相当額を仕込ませて伺いましたが、この作品はそれ程でもなく助かりました。(ホッ)

でもこれ実際に道具として使わないでしょうね・・・

使うかな?使わねぇだろうなぁ~。シャバダバダ~♪ (松鶴家千歳風)

category: 日記

TB: 0    CM: 0

床の改修工事 

朝、車でmy工房前を通りかかるとユンボが作業をしていて、覗いてみると床に砂利を入れていました。

工事をしていた作業者が「たくさん入るね、今日一日じゃ終わらないな」と言っていました。

DSC_1132_20150709230307c1b.jpg

先日、床を剥がした際、元請の大工さんにこの後の工事の予定を聞いたら「早くやってくれ、って言ってるるんだけどなぁ。あいつらも忙しいからなぁ」と言うだけで、請負業者ごとの予定とか進捗管理とか普通あるよな、っていう事が無い!ようでした・・

つまり、気がついたら作業が始まっていた。という感じなのです。

造作以外の電気工事や機械屋さんにはハッキリした作業開始日を私から伝えなければならないので、進捗が気になるところ・・・

「コンクリートはいつ打つんですかね」と聞いても「今日や明日じゃないぞ」と言うだけ。

思えば、ここには現場監督が居ないんだな・・・(元請の大工さんは別の現場に行っている)



翌日、昼ころ工房を見に行くと砂利を引く作業は終わっていて、断熱材のスタイロフォームが敷かれていました。

これがないと厳冬期にコンクリートがひび割れるそうです。
DSC_1133.jpg


夕方、また覗くと鉄筋が打ってありました。

次はいよいよコンクリートだな、生コン屋さんと左官屋さんの都合次第では明日にでも打つのだろうか?
DSC_1140.jpg

コンクリートの乾燥養生に1週間必要ですから、その作業次第でこの後のスケジュールを組むことができます。

なんだか呑気な話ですが低予算でお願いしたわけだし、それにガチガチに管理されている現場と違って良いところもありますから、
私も気長に待っていようと。いや、それ以外にできませんから・・・

でも、昨年まで住んでいた帯広市も田舎なのですが、こんな競争の激しい今時にこんな現場ってあるんだなぁ、と感心してしまいます。

多分、田舎暮らしの良さってこんな部分にもあるんだな、と感じました。



私の作業中のテーブルはこんな塩梅になりました。
DSC_1126.jpg

矢印は埋木をした所です。甲板と同じ神代カツラなのですが、木目を合わせるだけの豊富な量がありませんでした。

ネジがいっぱいですが、仕方ないですね・・・



category: 日記

TB: 0    CM: 0

古い反り鉋を直しました 

頂き物の反り鉋。地元の建具屋さんが使っていたようなのですが、ご覧のように相当使い込んでいたようで、面のRが完全に崩れていますから、このまま刃を研いだくらいでは使い物になりません。

この反り鉋を譲り受けたのは随分前なのですが、この頃になって作品の幅を広げるにあたり必要を感じて台直しをはじめました。

DSC_1070.jpg

先ずは下端の面を直す冶具を作ります。

適当な板に半径25cmの分度器で墨を入れます。
DSC_1072.jpg

定規は分度器でなくても良かったのですが、たまたま丁度良い大きさのRがあったのでこれを用いました。

トリマーで半径25cmで削れるように調整して被切削材を固定してコンパスの要領で弧を切ります。

DSC_1075.jpg

ビットの深さを3回に分けて掘り下げてこのようになりました。
DSC_1076.jpg

墨線から少しずれていますが、全く問題ありません。

加工材をピッタリ同じ位置に固定して同じものを4枚作りました。
DSC_1077.jpg

4枚の加工材をビス止めして荒れている面を大きめのスピンドルサンダーで均します。
DSC_1079.jpg

スピンドルサンダーで均しながらRが崩れていないか、分度器をあてがい確認しながら削りました。

鉋台の方も同じく分度器で墨線を入れます。
DSC_1081.jpg

ベルトサンダーを使い、目視でギリギリの少し手前まで荒削り。
DSC_1082.jpg

下端全面を削り直した方が良いのだと思いますが、既に刃口が広がっているので問題のない程度に途中で止めました。

下端は使い減りしますから、直ぐに台無しになるような気がしたからなんです・・・

まだ私が使い切った台はないのですが、せっかくですから長く使いたいと思うんですが、これも貧乏性かな?

冶具のR面に120番のペーパーを両面テープで貼り付けて、下端を擦りつけます。
DSC_1083.jpg

下端の様子を確認しながら何度も擦りました。

頃合を見計り、試し切りをしましたが生まれ変わったようにスパスパに切れました。
DSC_1086.jpg

鉋を単に前後方向に動かしただけでキレイな弧になりました。

やっていて不思議に感じたのはこの鉋、刃が一枚なのに逆目が出ないんです。(チョット大袈裟)

普通なら弧の一番下あたりまできたら木目に逆らって進みますから、鉋か加工材をクルリンパしないと塩梅が悪いですよね。

でもこいつは逆目になっていることが気が付かないで、かなり奥まで行けるんです。

流石に弧の最後のほうは無理がありますが、結構行けちゃうんです。

銘は分かりませんが、これはきっと鋼というのか鉋身が相当良い奴だからなんだと思います。


途端にこの反り鉋を使って何か作ってみたくなり、端材でこんなものを作りました。
DSC_1130_201507082341358ae.jpg

樹主を換えて切れ味を試したのですが、単に赴くまま形にしたのでこの後どうするかが決まっていません。

こんな形ですから、スプーンにするしかないでしょうか?

category: 道具

TB: 0    CM: 0

窯焚き 

陶芸家の坂田雅義さんが2年ぶりに穴窯の火入れを行うとのことで、蕎麦屋一秀の高橋さんに同行する形で私も参加させていただきました。

この日、朝5時に窯の火入れが始まりましたが私が現地に到着したのは午後3時過ぎ。

この時点の窯の温度は900度前後まで上がっていました。

DSC_1094.jpg


窯の温度管理は計測器のみではなく、窯の側面に開いた穴から炎が矢印↓のように出るのですが、この炎のことを「角」と言い、その角の出具合を観察しながら、薪の焼べるタイミングを図ります。

DSC_1100.jpg

目標は1230度くらい。

少しずつしか温度は上げられないため気の長い作業になりますが、薪を投入する担当者には相当過酷な環境下に置かれますから、数名で交代しながら行うんです。

温度計が1000度を越えたあたりから、窯の蓋を開けた際の熱風がジェットストーブのように(もっと凄いかもしれません)火入れをする体を焼き付けます。

モタモタしていたら本当に火傷してしまいますし、蓋を開けている時間が長くなると窯の温度も下がってしまいますから、薪の投入はものすごいスピードで行わなければ成りません。



夜になると泊まり組みを中心に宴会になりました。たくさんの差し入れや坂田さんのはからいで美味しいものがふんだんにありました。

私も申し訳程度に持参しましたが、広尾町から参加するのでシシャモくらいしか思いつかず、ベタですがししゃもの乾物で一杯やっています。
DSC_1109.jpg

炙ったししゃもを酒に燗にしましたが、ししゃもを食べながらだったのでシシャモ酒の風味は分かりませんでした。


↓私の勇姿ですが、腰が引けていますね。気温はぐっと下がってきましたがこの場所だけは灼熱の地獄のようでした。
DSC_1113.jpg

夜12時くらいになって窯温度は1200度に近づいてきました。
DSC_1111.jpg

でもこの先がなかなか上がらないんですね、この頃になると私ともう一人のHさんが二人交代で延々と火を入れます。

私は初心者ですが、窯元の坂田さんが寝ずの番で指導監督してくださいましたから、なんとか務まりました。


温度計が1200度を越えた頃、外の煙筒から激しい煙と共に太い炎が出ていました。
DSC_1121.jpg

空が少し明るくなって、私はお役目御免となりました。泊まり組の早朝番の方たちと交代です。

穴窯焚きは他のガスや電気窯で焼いた陶器とは異なり、薪の灰が高温の窯のなかで陶器に降りかかり、それが釉薬となって穴窯独特の景色(表情)となって、他の手法とは価値が全然違う作品となるそうです。

窯出しして見てみないとどう出るか分からないことから、今回窯の中に入っている500品ほどの作品の半分位はダメになるのだ、とも仰っていました。


夜通し火入れをした際に窯元の坂田先生と色々なお話をさせていただき、たいへん勉強になりました。

私はこの先、陶芸をやるかどうかは分かりませんが、木工をするにあたり感性を磨くため素晴らしい体験ができたと思います。

次回は何年後になるのか分かりませんが、チャンスがあればまたお手伝いしたいと思いました。

category: 日記

TB: 0    CM: 2

テーブルのリカバリー 3 

新しく作り直した部材を塗装しました。

DSC_1052.jpg


これは甲板の表側です。裏側は先日埋木をした部分で、その反対側ですね。
DSC_1053.jpg

ストーブを焚いていた時はハッキリと見えた割れが、今は目視では確認できません。指でなぞると僅かに段差があり、その部分が冬になると割れてくるんです。

裏側は木固めに瞬間接着剤を染みこませ、更に大きな埋木をしましたがこれで完璧とは思えないので表側に二液性塗料の硬化剤を浸透させました。



これは私の昼食の様子。
DSC_1054.jpg

昼は食べない事も多いのですが、最近はおにぎりを持参するようになりました。

先日知り合いになった、乳がんの世界的な権威のお医者さんが私の歳相応ではない体型を見て、生活習慣を訊ねられた事があり、私は「朝食は摂らないです。昼食も食べない事は多いですね、そんな日は一日一食しか摂りません」と言うと「おぅ、長生きホルモンだ、それだ」とおっしゃっていました。

私はよく分からないのですが、飢餓状態になると長生きホルモンが分泌?されるそうなのです。

妻にそのことを言うと、長生きホルモンの事を何故か若返りホルモンとインプットしてしまいました。

でも長生きホルモンが出てくることは歓迎しますが、腹が空いた状態を続けるとなんだか人知れずみじめになりますから、毎日ではありませんが、おにぎりを握るようにしています。(自分で)



my工房の改修工事も始まりました。

普通の古い民家なので機械を設置したら床が抜けてしまうので床を剥がしてコンクリート打ちます。
DSC_1061.jpg


一部壁もぶっ壊し、敷居も取っちゃったので床がフラットになります。
DSC_1063.jpg

作業は私も参加して、再利用出来そうな木はほとんど取って置きました。

傷んだ家なので補修に使えると思うんです、もし余したら薪にします。

薪だマキ!



この改修工事を依頼した大工のY村さんと仲良くなり、長年乾燥させていたエンジュを持ってきてくれました。
DSC_1069.jpg

径が小さいので使い道はある程度限定されてしまいますが、ありがたい。

必ず何か形にします。

category: 木工製作記

TB: 0    CM: 0

テーブルのリカバリー 2 

脚が甲板の捻れに追従し、ガタガタのゆらゆらテーブルになってしまった原因は甲板の反りではなく幕板と脚の接合部が脆弱だったのだと分析しています。

「木が反る」と書いて「板」ですから、甲板が反ることを前提に作るのが当たり前です。

反り止めは都合4箇所施し、更に木の収縮に対応できるよう逃げを設けてありますから反り止めも問題ないはず。

ただ一点「捻じれ」については、前回の構造では強度に問題があったのだと、思うんです。

画像を撮り忘れていますから、どんだけダサい事になっていたか皆さんはイメージできないと思いますが、とにかくテーブル全体がねじれていたんです。(涙)



先ずは幕板と脚の接合部の隅木を大きくしっかりとした物に作り直します。

同材のニレ神代の角材を三角に加工しています。
DSC_1044.jpg


スライドソーの刃の方を45度にして、材をひっくり返しながら隅木の形に。
DSC_1046_201507021644351f3.jpg


この機械の加工はここまで。中途半端に残っている部分は手でもぎり、ノミでさらいました。
DSC_1047.jpg


ガッチリとネジで固定しますから下穴をボール盤でこんなふうに空けました。
DSC_1049.jpg

進入角度が45度ですから、ドリルが滑るかなと思いましたが、このビットは大丈夫でした。優秀だと思います。



小さい隅木、こんな形のも作りました。
DSC_1060.jpg

小さい部材を大きな機械で加工するのはとても恐ろしい作業です。

小さすぎてクランプができない作業が連続しましたが、なんとかなりました。



この小さい隅木は外側から見える事と人の足が触れるかも知れない部分なので角を丸くしないとならないのですが、住宅の引越しの際に小さな内丸鉋が行方不明になってしまい、仕方なく丸ノミの裏側を使って面を取りました。
DSC_1064.jpg

冶具を作り、ルーターで加工しようかとも思いましたが、成果の割に時間かかりますから今回は手加工にしました。

想像していた以上に早く、またキレイにできました。
DSC_1065.jpg

category: 木工製作記

TB: 0    CM: 2

テーブルのリカバリー 1 

これは昨年暮れに納めた埋れ木のテーブルです。

DSC_0354.jpg

苦労して作った甲斐あって、依頼者様もたいへん喜んでいただいていたのですが納品後しばらくして故障の連絡がありした。

直ぐに伺い見てみると、天板甲板にひび割れが入り更に甲板の捻れに追従するように四脚の一本が浮いていてガタガタとひどい状態でした。

冬の乾燥した環境で製作していたので、乾燥よりも夏の湿度の方を心配していたのですが、私の拙い予想とは逆に更に乾燥による収縮が起きていたんです。

思えば上の納品時の写真にあるように、石油ストーブの温風があたる無垢の木製品には過酷な設置場所だったんです。

過酷なとは言っても、これは北海道の住宅では一般的な極当たり前の住環境ですから、これを理由に何もしないで仕方ありません、とは私は言えないので回収して対策を講じます。


天板のひび割れの原因はいくつか考えられますが、今回の場合一番は甲板の裏側の朽ちた部分が木の収縮の際に耐え切れず表側の割れまで及んだのだと推測されます。

先ずはその脆い部分を少し広い範囲で欠きとり、別の材を埋め込みます。


ストライキングナイフで極細い線を毛書き、その内側をルーターで彫り込みました。
DSC_1039.jpg

深さは1cm。毛書き線ギリギリを狙いたいのですが、線が細すぎて見えないので老眼鏡に頼りました。

こんな細かい作業の時はもう迷わず老眼鏡かけています。


ルーターでいくら彫り込んでも深い割れには届きませんから、プライマー代わりに瞬間接着剤をこれでもか!というくらい流し込みました。
DSC_1041.jpg


しっかりと直線直角の出た厚みのある定規を毛がき線ギリギリにあてがい、ノミで仕上げます。
DSC_1042.jpg


ピッタリとハメ込んだ際の写真がありません。作業に集中していた事と相まってつい撮り忘れてしまいます。

まだ本調子ではないのでしょう。

これはボンドを塗り圧着しているところ。
DSC_1043_201507012053580a2.jpg

ホームベースのような形の板の下に更にもう一枚小さな当木をかましています。↑


故障の連絡で回収してからこの作業に入るまでに相当な時間を開けてしまいました。依頼者様には本当に申し訳ないのですが、最善のリカバリーを施すための季節(気温)を待つことと、方法を調べるために了解を得てここまで待ちました。

中間に引越しや工房立ち上げ準備のために奔走していた事(単なる言い訳)もありますが、確か回収したのは2月の事でしたから、お待たせしすぎです。 T橋様ごめんなさい・・・



category: 木工製作記

TB: 0    CM: 0

プロフィール

リンク

最新記事

最新コメント

フリーエリア

カテゴリ

メールフォーム

月別アーカイブ

検索フォーム