家具雑貨工房 ki-kiru(きーきる)

木の家具や雑貨は見えない部分が肝心です。隠し事はありませんよ、全て公開しています。

 

水中乾燥 

革細工をする人から依頼があって用意していた玉切り材が養生乾燥中に大きく割れてしまいました。

直径約30cmの太い丸太はご覧の通りポリエチレングリコールが効いているのか割れは殆ど見られませんが、なぜが小径の方が二箇所大きく割れが入っていました。

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どちらも割れ止めのポリエチレングリコールの原液をたっぷりと全面に3回に渡り塗布したので十分かと思っていたので原因が分かりません。

時間が経つと更に割れが進むハズでそうなるとパックリと二つに分かれてしまいそうですから、この際新たに玉切りし直して水中乾燥法を試します。

何かと初めて試す事はワクワクして楽しいですから、やり直しの憂鬱な気分がありません。



方法は簡単。

ペール缶に直径23~24cm×長さ約25cmのニレの玉切りを縦に入れて水を入れます。

これで準備はほぼ終了。

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若干浮いて顔が出ていますが、完全に沈めた方が良いようなので重しを載せました。

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このまま放って置くとアクが出てきて水の色が変わるそうです、何日後になるのか分かりませんがアクが出ているようなら水を交換します。

材料にもよりますが、アクは10日ほどで止まるそうです。その後三日に一度のペースで水を交換。

2~3ヶ月漬け込むようですな、その間取り敢えず割れてしまった方を使っていてもらおうかと思っています。もともと割れる事が前提でそれを理解していただいた上のことなので悪しからず。
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昨年の今頃、知人の庭に生えていた木の伐採を頼まれて伐ったカエデを板にして養生乾燥させていたのですが、昨年夏の梅雨のような長雨にやられてカビが発生していたやつの処分をしていました。

「薪にするしかないな」とチェンソーで切り刻んでいたら、薪にして燃やすには勿体無いほどキレイな状態で残っていた板もあり、全体の4分の1程度でしたがカンナをかけてみました。

先ずは手押しにかけるのですが、だんだんとカエデの白く緻密な肌が現れて「うわ~、なんて綺麗なんだ」と思わず独り言が出てしまいましたが、全体を削る終わると全ての板に白くボケが入っていたりカビなのかバクテリアなのか分かりませんが青黒い色が導管に侵入していました。

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つまり、というか、やはり全滅です。

雨水に当たらぬようトタンやブルーシートをかけていたのですが、少しの位置関係の違いでやられてしまったんですね。

↓こんな素晴らしい杢が入っているのですが、売り物には難しいでしょう。

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同じ菌に侵された状態でもスポルテッドならカッコ良いですが、そんな付加価値のあるアオではないです(涙)



これは昨年秋に挽いたクルミで本来ならば捨ててしまう部位なのかもしれませんが、面白そうななので取って置いたやつです。

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ポリエチレングリコールの原液をたっぷり塗ったので割れないだろうと思っていましたが、降り積もっていた雪が溶けて顔を出した頃には細かくひび割れのようにワレが入っていました。

ポリエチレングリコールの効果は大したことないな、否、ノウハウが足らないか。

この場合は水中乾燥を試すべきだったのかな、でも厳冬期を跨ぐわけだからそれも無理か。

木の乾燥は奥が深く難しいです。

特別な設備はありませんから最大限知恵を絞って木を活かさなければなりません。薪への用途は最後のに取っておきたい。


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プレンマーEP-400の使用感 

昨年12月に入手した原木の中で製材所に出せない短い木があり、それを器にしたいなーと思っていて手付かずにストックしてあった木を一本だけ挽いてみました。

皮むきはこれくらいのサイズ(80cmくらい)なら、丸太のままやるほうが力が入って良いですね、挽いた後だったら押さえておかないと皮むきの際に動いてしまいますから。

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そして製材。

芯を避けて板状のものと半割状のものとに。引いているのはニレ。

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丸太の挽き割は重労働の上にフリーハンドでやりますから苦手にしていましたが、今回は良い木取りができました。

一番右側にあるのは芯を去った為に片耳になっています。

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赤身部分が色濃く濡色になっていますから、見る人が見れば生木だという事が分かると思いす。

これをこのまま乾燥させてしまうと小口割れ芯割れ必死ですから、なるべく早く割れ止めを施すのですが、最近私が使っているのがポリエチレングリコールのブレンマーEP-400です。

色々と試して私なりの評価が固まってきたので現時点の使用感を報告します。

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プレンマーEP-400は生木のうちに塗布する事で最大の効果が得られるとの事ですので、丸太を製材したら直ぐに塗るのですが、これが本当に割れないし反らない(100%では無いですよ)上に紫外線の影響も少ないんです。

更には乾燥も早く、メーカー発表のうたい文句はそのままの優れものでした。

因みに、生木に塗布する場合は原液をそのまま使い、ある程度乾燥が進んでいる材料には2倍から3倍に薄めて使います。私が購入した4リットル入りで約1万円程度。

半年程度屋外で野ざらししたら相当乾燥が進んでいて、それを荒木取りし更にプレンマーEP-400を全面に塗り、↓写真のようにストーブの上に置いてガンガン火を焚きます。

薪ストーブの真上なので温度を測ると60度以上あったのですが、この状態で約二週間乾燥さます。

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プレンマーEP-400は熱と紫外線と水分に反応して硬化するので窓際のこの環境はとても良い場所なんじゃないかな。

木をストーブの上で養生するなんて最悪の環境かと思うかもしれませんが、どっこい割れません。

写真↓は同様の条件でストーブから下ろしたサクラです。

サクラは生木から乾燥までに凄く狂い、割れも起こりますが厚み最大45mmのサクラの小口には割れが確認できませんでした。

芯が残っている部分(赤矢印)も割れていません。

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良い事ばかり書きましたが、不満な点もあります。

研磨性が悪い事と塗料の乾燥が悪い点です、塗装前の下地作りにペーパーで研磨すると乾きの悪いオイルを擦った時のようにペーパーがベタベタになります。

悪い点を詳細に書きたいのですが要らぬトラブルが起きてもつまらないので、このくらいにしておきます。

要は使いどころではないかな、と思います。

挽物師たちが常套手段として使う含浸材としてではなく、荒材の割れ止めとして割り切って使うのであれば材の歩留まりが良く、とても有用だと思います。

水性でシャバシャバしていますが、キガタメAだって真空含浸しなければメーカー発表で木の表面からほんの0コンマ数ミリしか含浸しないですから、荒木取りに塗布しても本木取りで1mmとか2mm削り取りますから研磨や塗装に影響はでませんから。

実際に一液性の天然系オイルを使っても乾燥硬化は今まで通りの結果で影響は出ていません。

欲を言えば、もっと安くならないかなー。






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材料の救出 

収納棚の制作依頼があり、打ち合わせが終わって材料の準備をする事になりました。

このお客様は過去に何度も注文を戴いているので、どういう物が欲しいのか分かっていますから材料選び等に悩む事は無いのですが必要な板が雪の中に埋まっているので救出しなければなりません。

先ずは雪原をラッセルして材料置き場へ行き、雪ハネです。

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ここの板は雪解けまで放って置くつもりでしたが、売上の為にも仕方ありません。


ご覧のように積雪量はまだ1mくらいあり、これをズボズボと埋まりながら運び出すには重労働が強いられますからスキーで作ったソリに板を積んで引っ張ります。

このソリは一秀の高橋さんが作ったもので、事前に借りてきてありました。これで楽ちんだ!

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いざ、ばんば馬よろしく勢い良くソリを引っ張ったのですが・・・

積雪の上層部は先日降り積もった柔らかい雪だったため、肝心のスキーの部分が雪に埋まってしまいビクとも動きませんでした。涙

仕方なく、妻と二人で雪原に足を取られながら材料を抱えて作業場まで運びました。

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二人で3-4回往復したでしょうか。ふ~

今思えば一度に全部ソリに載せずに数回分けて運べば良かったのになー、と振り返りますがこの時はそんな考えも浮かばなかったんですな・・・



すっかり汚くなっていた荒材の表面を電動カンナで一削り。

こうしてキレイにしてからじゃないと工房の中に入れるのも嫌なのと、表面に噛んでいる砂を飛ばす事で手押し、自動カンナの刃の切れが相当長持ちするので屋外保管の材料は必ずこうするようにしているんです。

材の狂いも若干ですが取れますからね。

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カンナの刃が届いていない部分もありますが、だいたいキレイになったので工房に入れてしばらく養生乾燥させます。

肝は、なるべく高い所で桟積みです。冬は室温の高低差が激しいから尚更です。

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表面を削って分かったのですが、サクラとクルミでした。
材料費に予算をかけない前提でしたから異種が混ざる事も了解済みなのですが、良材ではないのでこれだけあっても使えない部分を取り去ると足りなくなってしまうかもしれません。

養生乾燥も大事ですが、なるべく早く荒木取りして材料不足か否か確認しておかなくちゃ。

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またまたクルミの原木を入手しました 

直径最大60cmくらいのクルミの丸太を入手しました。

いわゆる「腐れ」が大きく入っているので、等級はかなり低いんじゃないかな。

だから値段は凄く安いハズなんです(まだ値段は分かっていません)

丸太のままにしておいたらすぐに虫や菌にやられてしまうかもしれないので、工房の隣にある製材所で賃挽きしてもらいました。


今回は挽く際に立ち会って、オペレーターの方と一枚一枚相談しながらの木取りでした。

腐れの部分をどうするかが一番の悩みどころでしたが、ここ↑から90°向きを変えて健全な部分を活かすよう挽いてもらいました。



虫が卵を産み付けると厄介なのですぐに皮を外します。

ところが、簡単に外れると思っていた皮がなかなか外れません。

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皮が簡単に外れないと、この作業は途端に重労働になってしまいます。

ん~、生木の内は嘘のように簡単に外れるもんだと思っていたのですが・・・

こちら地方ではクソカワと呼ばれる形成層がまだ緑色だったので、数日放っておいたら茶色くなって外しやすくなるんじゃないかな・・・なんて考えて中断しました。



そんな訳で、桟積みしてこのまま数日様子を見ることにします。

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大きく枝分かれしていた部分がを残したまま挽いて欲しかったのですが、都合によりこの部分をカットしました。

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このようなアブノーマルな部分を何に使うのかを考えるのが楽しいです。

木の健全な部分は可能な限り作品として活かしたいのですが、一番の難題が乾燥による割れや反りなどの変形です。

既存のボンド状の割れ止め材では乾燥に時間がかかるし、カスガイのような金具もそれ程効果は無いと言うか、あれがあることによって収縮の際に逆に割れが広がるんじゃないかとも思えます。

で、今試しているのがこれ↓プレンマーPE-400です。

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PEはポリエチレングリコールの事かな?

この割れ止め材は従来の応力で割れを抑えるやつではなくて、木の水分と有効成分が置き換わることによって変形を抑えるというものです。

プレンマーPEー400については⇒こちら

割れや反りが起こらずに乾燥が進むのであれば人口乾燥機を持たない個人工房にとっては有難い話です。

結果については経過を見て報告します。



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